フィラリア予防
今年も、フィラリア予防の季節がやってきました。
5/10(木)〜 検査を開始しようと思いますので、ご来院ください。
昨年も茅ヶ崎あたりでは、11月10日前後までは蚊の活動期間となっています。
蚊の活動が終息してから1カ月後まで投与しないと、予防の意味がありません。
当院では、毎年12月中旬~下旬に最後の投薬を行って頂いています。
みなさん、忘れずにお薬をあげてください。
猫の腸炎
「猫が年をとると慢性腎不全になる」 猫を飼っていると、みなさん一度は耳にしたこともあるかと思います。
それとは別に、昔から腎不全ほどの確率ではないですが、「膵炎・胆管肝炎・腸炎」も年をとった猫がかかりやすい病気とされています。(単独でももちろん、2つが併発している場合もあります。)
そのなかでも、今日は腸炎の話を2症例。
1症例目は、13歳になるアメショーのSちゃん
当院で診るまで、数ヶ月間食欲不振と間欠的な嘔吐を訴え,病院に行くもなかなか治らず。。。
飼い主さんの献身的な看護やこれまでの治療のお話を聞かせていただき、現状把握のため検査を行うと、レントゲンにて明らかに腸がおかしいことに目がいきます。

そこで飼い主さんに、
「これ、腸自体の問題だと思うのですが、試しにこのご飯(処方食)を食べてステロイドの投与を行ってみませんか?」
ここまでの経過も長いので入院させて集中的に治療すること数日、以前がうそのように食べるようになりました。
さらに治療継続すること7カ月、元気も食欲もあり(もちろん嘔吐はありません)、もともと腎不全もあったのでそちらの治療も行いながら・・・
現在ではステロイドも減薬できて、飼い主さんにも笑顔がもどっています。

Sちゃん、処方食好き嫌い言わずに、ちゃんと食べてね!
2症例目は、10歳になる黒猫のMちゃん
毎年冬に行っている猫の健康診断キャンペーンでのお話です。
一般的な血液検査と尿検査で、腎不全の早期発見を目的に行っている検診ですが、腎不全の徴候は見られないものの尿検査にて引っ掛かることがあったので、除外診断もかねて超音波検査とレントゲン撮影をしました。尿での異常は、ある種の問題をお話し経過観察とさせていただきましたが、どうも、腸がいやらしい感じです。

飼い主さんとお話をすると、「1カ月前から、軟便なんです。以前は良いのが出てたのに、気になってたんです。」とのこと。
「ですよねぇ、こちらとしても腸がものすごく気になるんです。腸自体の問題の可能性がありますので、まずはこの処方食、食べてみてください。改善しないようなら、ステロイドを試します。」
最初に処方したご飯は、お気に召さなかったようで、違うものを用意しました。するとこちらはお口にあったようで、喜んで食べはじめそれから数日、以前のような良い便が出ました。飼い主さんも大満足。

この病気、きれいさっぱり治ってしまうわけではありません、付き合っていく病気です。
今回ご紹介した子達は、うまくいっていますが、中には腸のリンパ腫や腺癌などが原因の場合も経験します(そのような病気の多く子は、おなかの中にしこりを触知します)。
そんなことも絡んでくる病気なので、開腹にて腸組織を採って検査することで、確定診断を行います。しかし、しこりも触らないのに最初からそんな検査なかなか難しいので、まず試してみて考えるということで「あり」かと思います。
猫の慢性軟便・嘔吐・・・こんな病気かもしれません。気になる方は、一度ご相談ください。
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犬の免疫介在性溶血性貧血 IHA
さて、免疫介在性溶血性貧血(IHA)という病気があります。
簡単に言うと・・・
免疫機能が誤作動を起こし、自分の赤血球を攻撃し壊してしまう、非常に厄介な病気です。
程度の差はあるものの、当然のことながら貧血を起こします。
当院でも、年間数例この病気に出会います。 犬も猫も。
約1年前のことです、
数日前にフィラリア予防のため、いつものルンルンな様子で来院していた、T.プードルのAちゃん。
突然元気がないとのこと、早速診察してみると、歯肉も舌の色も真っ白!!重度の貧血!!!
検査の結果、IHAと診断しました。

血液は自己凝集し、赤血球の壊れる速度も速い、IHAでも嫌なパターン

治療開始です!治療費はかかりますが、中途半端なことをやっても助かりません。
病気を理解してくださった飼い主さんも「お願いします」とのこと。
ステロイド、シクロスポリンの投与を開始し免疫機能を抑制、さらに輸血も。
この病気、貧血はもちろんですが、血栓が詰まったりして亡くなることが多いのです。
そのために、低分子へパリン(血を固まりにくくする薬)の投与もします。
それでも、ガンガン赤血球は壊れていきます・・・
最後の頼みの綱、ガンマガード(ヒト免疫グロブリン製剤)の投与、さらに2回目の輸血・・・

集中治療すること数日、なんとか、自己凝集は治まり、壊れる速度も遅くなりましたが、まだまだ手を緩めるわけにはいきません。
免疫誤作動の嵐がおさまるまで、じっと我慢で投薬を続けます。
それでもなんとか、途中に山あり谷ありでしたが、飼い主さんの献身的な看病と理解もあり、いまだ投薬は行っているものの、大きな副作用もなく、かなり減薬も可能になり、いつものルンルンな感じで月に2回ほど来院しています。
よく頑張ってくれました

しかし、この病気・・・治療に反応せず、亡くなってしまうことも多いのが現状です。
現在、3頭この病気と闘っている子がいます。
なんとか、みんな元気! これからも頑張ろう!!
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犬のアレルギー性皮膚炎 その2
アレルギー性皮膚炎の診断をした実際の症例をご紹介します。
T.プードル 3歳 避妊メス
2011年11月頃から、背中・前足の屈曲部・あごの下に脱毛を伴う痒みを訴えて来院されました。
各感染性皮膚炎を除外したうえで、ステロイドを短期間試験的に投与。
すると、痒みはピタリと止まります。
良好なので、しばらく止めてみます。
すると、それほど期間が空かないうちに、また同じ部位に同じような痒みが出てきます。
実はこれ、出ている部位・ステロイドへの反応から、アレルギーの疑いがあります。
そこで今度は、アレルギーがアトピー性なのか食事性なのか、プログラムされたステロイド投与を行い、ざっくりですが探ってみます。(これには、やり方があります。)
すると、「どうも主たる痒みは、食物アレルギーが疑わしい」、と予想することができました。
そこで、飼い主さんへご相談、「アレルギーの検査してみませんか?」
リンパ球の反応結果の一部がこれです。
トウモロコシ以外の項目で、反応の数値が出ており、牛乳は全然ダメです 
結果から「この子は、食物アレルギーです」と診断できます。(予想は当たってました)
しかしここで、終われません。
この子の場合幸い、この後の検査で反応しない処方食が見つかりましたので、それを食べてもらってます。ちなみに、基本的におやつなしです!
これで、食事に対する痒みはほぼ0になりました。
もちろん、ステロイドは必要ありませんし、現在、痒みも訴えていません。
実はこの子、軽度のアトピー性皮膚炎も、検査の結果併発していることが分かりましたので、暖かくなったら、そちらのコントロールをしていきます。(おそらく、経験的にステロイドは必要ないと思っています。)最初の1年は、やるべきことをきっちりやって、アレルギーの痒みをシャットアウトします。その結果をうけて、2年目またどうするか決めていきます。
花粉症でお困りの方はよくご存じでしょう、アレルギーは付き合っていく病気です。
しかも、現在アレルギーを持っている子は、アレルギー体質ということですので、今は大丈夫な食事でも今後ダメになることも十分考えられます。アトピーに関しても同様です。
犬の寿命が15年とすると、この子の場合今後10年以上コントロールを続けないといけません。したがって、副作用のことなどを考えると極力ステロイドの投与は避けたいものです。
適切な検査をして、きちんと結果を理解し、治療をすることで、ステロイドの量を減らせる可能性があります。
アレルギー以外の皮膚の問題が絡んでると今回のように簡単にはいきませんが、検査結果から今出ているのは何の痒みなのかを分析することで、漠然としていた痒みの深い森に一筋の光が見えてくる、このようなことをよく経験します。
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